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2007年2月11日放送
視聴率 % (関東地区、ビデオリサーチ社調べ) 『大川一郎(西田敏行)のヤミ献金記事への不安は、阪神特殊製鋼内だけでなく、融資銀行へも広がり、事態を心配した三雲頭取(柳葉敏郎)が鉄平(木村拓哉)の元を訪れていた。』
続きを読む↓
鉄平と三雲は、阪神特殊製鋼の外を歩いていた。 三雲「鉄平君、大川先生と三栄銀行の一件、実は・・我々銀行家にとっては別の大きな意味があるんですよ。」 鉄平「どういう意味ですか?」 三雲「三栄は、都市銀行初の銀行合併を水面下で進めているという噂がありました。しかし、どこの銀行も、金融再編生き残りの為に、何としても三栄の合併を阻止したかった。大川先生は、その三栄の合併潰しの為に、犠牲になったとみる向きもあるみたいです。」 その頃、鉄平の父・大介(北大路欣也)は、万俵邸の応接室で、美馬中(仲村トオル)と話していた。 大介「新たな合併だと?やっとの思いで三栄と平和の合併を潰したというのに・・。」 中「一度、春田局長とあったらいかかですか?敵の手の内を知っておくに越した事はありませんから。」 大介「分かった。」 中「それは、そうと・・。」 と言って、中は立ち上がり、部屋のドアを閉めた。 中「大川先生は、例の記事のリーク元が何処か、嗅ぎまわっているらしいです。」 その時、一子(吹石一恵)が大介達の話を立ち聞きしてしまう。 中「しかし、三栄銀行から大川先生へのヤミ献金をリークしたのが、他ならぬ阪神銀行だと知ったら、鉄平君は、さぞお父さんを恨むでしょうね。」 鉄平は、銀平(山本耕史)とバーで飲んでいた。 鉄平「なぁ・・、あの記事をリークした奴を、何としても見つけ出したいんだ。」 銀平「確かに、銀行業界におけるあの記事の意味は、三雲さんの言うとおりですよ。ここだけの話、うちだって合併相手に、三栄を考えていたくらいですから。」 鉄平「じゃ、阪神銀行が関与していたっていう可能性は・・。」 銀平「いや、さすがにそれは無いでしょ。あれだけ閨閥に執着しているお父さんが、大川先生という大事な閨閥を切り捨てる訳ありませんから。でも、お父さんなら何か知っているかもしれませんよ?」 鉄平「じゃ、お前は?」 銀平「え?僕?」 すると、鉄平は笑った。 鉄平「ごめん。悪かった。」 その頃、二子(相武紗季)と万樹子(山田優)は、二子の部屋の近くを歩いていた。 二子「大川先生の記事が出てから、鉄平お兄さん、元気が無くて・・。わたくし心配なんです。」 万樹子「二子さん、本当に鉄平さんのことがお好きなんですね。」 その時、大介の寝室から相子(鈴木京香)が出てきた。 相子「あら。もうじきお父様が出張からお戻りになるわよ。」 万樹子・二子「はい。」 相子は去っていった。 万樹子「ねぇ、あそこ、相子さんのお部屋なの?」 すると、二子は何も言わずに部屋に入ってしまった。 大川は、病室で電話の相手に向かって怒鳴っていた。 大川「何故分からんか、バカものめが。いいか、この記事で得をした人間を徹底的に洗い出せ。洗い出せ、徹底的に。探し出せ。」 と言って、大川は電話を切った。すると、隣で話を聞いていた早苗(長谷川京子)が話しかけてきた。 早苗「お父さん、お願い、今は治療に専念して。」 大川「永田はうちの派閥を潰しにかかってきたな。それより、鉄平君の会社のことが心配だよ。お父さんの事で、高炉建設に、影響が無ければ、良いなと思っているんだがね・・。」 早苗「お父さん?」 その時、大川は、胸を押さえ苦しみ始めた。 翌朝、鉄平は、急いで大川の病室にやってきた。大川は人工呼吸器を付け、ベッドに横たわっていた。 鉄平「早苗。」 早苗「あなた。」 すると、鉄平は、大川に顔を近づけ、話しかけた。 鉄平「お父さん。僕です、鉄平です。」 早苗「聞こえてる?お父さん。」 すると、鉄平は、大川の手を握った。早苗は、人工呼吸器を取った。 大川「鉄平君、来てくれたんだね・・。」 鉄平「遅くなって申し訳ありませんでした。」 大川「私のせいで、あんたに余計な心配をかけちゃったなぁ・・。」 鉄平「何言っているんです。お父さんには今まで、十分なくらい良くしてもらったじゃないですか。」 大川「鉄平君・・。あの新聞記事をリークした奴は、とうとう最後まで分からなかったよ・・悔しいよぉ・・。」 鉄平「僕が必ず探し出します。お父さんの無念晴らしますから。」 すると、大川は鉄平の手を握り返した。 大川「ありがとう、鉄平君・・。あんたはねぇ、わたしの自慢の息子だよ・・。わたしの夢はねぇ、半ばで終わるけれど、あんたの夢は、高炉建設の夢は、世界で戦う男の夢は、必ず・・。」 鉄平「必ず成功させます。」 すると、大川はうなずいた。そして、苦しみ始め、動かなくなった。 鉄平は、病院の外のベンチに座り、考え込んでいた。すると、芙佐子(稲森いずみ)がやってきた。 芙佐子「てっちゃん。聞きました。大川先生の事。力を落とさないで、てっちゃん。」 鉄平「ありがとう。」 その時、相子がやってきた。 相子「鉄平さん、お父様達は最終で向かわれます。葬儀で万俵家がやるべきことは、わたくしの方でつめて置きますので、ご心配なさらないでください。」 そして、相子は芙佐子を見た。 相子「お久しぶりね、芙佐子さん。鉄平さんとは、もう会わないっていう約束、お忘れかしら?」 鉄平「約束なんか守る必要無い。万俵家の執事を気取っていても、所詮、君は・・。」 相子「芙佐子さんを引き取って育ててくださった女将さんだって、あなたの軽蔑する御めかけさんだって、お噂よ?鉄平さんの尊敬する敬介おじい様のね。」 鉄平「何言っているんだ?」 その時、近くに早苗がやってきている事を相子だけが気付いた。 相子「どうも万俵家の男性には、正妻よりも他の女性を愛する血が流れているようですね。」 鉄平「それはどういう意味だ?」 相子「少しは早苗さんの事、考えてさしあげたら?」 と言って、相子は早苗の方を見た。そして、鉄平も振り返り、早苗に気付いた。鉄平は、早苗に近づいた。 早苗「そろそろ父が自宅へ戻ります。」 鉄平「そうか。」 と言って、鉄平は、相子たちの方へ頭を下げ、去っていった。 大川一郎葬儀会場。美馬中が大介に耳打ちをすると、大介は立ち上がり会場を後にした。 大介と中は、別室で話していた。 中「実は、春田局長とのゴルフの件なのですが、先方の都合で急きょ今日の午後に変更になりました。お父さんはどうなされますか?」 大介「分かった。すぐに向かう。」 大介達の会話を一子が立ち聞きをしていた。 葬儀が終わり、寧子(原田美枝子)が慌てた様子で歩いていた。すると、銀平が寧子に話しかけた。 銀平「どうしたんですか?お母さん。」 二子「誰か探しているの?」 寧子「先ほどから、お父様の姿が見えないものですから。」 一子「お父様ならいないわよ。」 鉄平「いない?」 一子「ゴルフの約束があるとかで・・。」 鉄平「ゴルフ?」 一子「そうよね?あなた。」 中「おかしな言い方をするんじゃないよ、一子。阪神銀行の存続に関わる重要な会合だ。」 鉄平「ちょっと待ってください。葬儀を中座しなければならないほど、重要な会合なんですか?」 相子「お父様は万俵家の長としてお忙しいのよ?早苗さんのお父様の事ばかり、時間を割いてはいられませんわ。さ、参りましょう。」 と言って、相子は去っていった。 その頃、春田局長(田中隆三)と大亀専務(武田鉄矢)がゴルフをしていた。そこへ大介と芥川常務(小林隆)がやってきた。 大亀「あ、頭取。」 大介「遅れて申し訳ありません。」 春田「万俵頭取も、色々と大変でしたな。」 大亀「ここからのハーフは、是非一緒にプレイして、春田式、金融再編の構想をご教授願わなければなりませんな。」 大介、銀平、大亀、芥川は、万表邸で話していた。 大亀「北から大同銀行、太平銀行、中日銀行、そして南海銀行、阪神銀行を含む、この5つに業務提供をさせ、1つにまとめあげようというのが、春田銀行局長の大型合併構想のようです。」 芥川「実現すれば、4大銀行を抜いて、国内第1位のメガバンクが誕生するというわけですね。」 大介「そこで、当行は、5行提携準備会の幹事役を引き受けると春田局長に申し出た。」 銀平「ちょっと待ってください、お父さん。では、うちが狙う、小が大を食う合併はどうなるんです?」 大亀「当行が幹事役として、それを大いに利用して、三栄に変わる合併先を探そうというのが、頭取のお考えです。」 大介「最後に勝つのは、阪神銀行だ。」 その時、鉄平と早苗が部屋に入ってきた。 銀平「兄さん・・。」 鉄平「失礼します。葬儀をゴルフで中座するっていうのは、どういう事ですか?今まで、どれだけ大川先生が、万俵家へ尽くしてくださったか。申し訳ないと思わないんですか?」 大介「私だって心苦しかったさ。だが、阪神銀行を守るためには、止む終えなかったんだ。もし、当行の経営が危うくなって、万俵家や阪神特殊製鋼にまで悪い影響が出てしまえば、大川先生だって、余計悲しまれるんじゃないか?」 鉄平「結局、お父さんは、大川先生を都合のいいように利用していただけじゃないですか。そうとしか聞こえません。」 すると、大介は、少し考え、早苗に向かって話し始めた。 大介「早苗さん、葬儀の件は、本当に申し訳ありませんでした。改めて、大川先生の墓前で詫びるつもりであります。お許し下さい。」 と言って、大介は頭を下げた。 その夜、大介と相子は、ベッドの上で話していた。 大介「二子の縁談の件だが、大蔵省を完全に抑えきれるだけの閨閥が欲しい。」 相子「でしたら、私は、いっそ佐橋総理をご親戚になるのが宜しいのでは、と思いますけど。」 大介「佐橋総理と?」 相子「えぇ。佐橋総理なら、永田大蔵大臣とも金脈が通じていますし、もっとお力を貸してくださるんじゃありません?」 すると、大介は笑った。 大介「君の大胆さには、いつもながら感心するよ。」 神戸、旧外国人居留地。相子は小泉夫人(鰐淵晴子)と会っていた。 相子「小泉夫人、素晴らしい縁談をご紹介いただきありがとうございました。これは、ご足労いただいたお礼でございます。」 と言って、相子は、小泉夫人に風呂敷に包まれた箱を渡した。 小泉夫人「あなたも大した方ね。」 相子「どういう意味でしょうか?」 小泉夫人「嫌いじゃありませんわよ。頭の良い女性は。結構じゃありません?佐橋家と万俵家が、益々ご発展なさるなら。では、美馬さんによろしくお伝えください。」 と言って、二人とも頭を下げた。 相子は神戸の街を歩いていた。すると、相子は、幼い子供連れの親子とぶつかった。相子は、その親子の後姿を、考え深そうか顔で見つめていた。その時、相子は誰かに呼び止められた。相子の実弟・高須徹(宮川一朗太)だった。 相子と徹は喫茶店で話していた。 徹「相変わらず綺麗だな、姉さんは。身に着けているのも高価なものばかりだ。」 相子「何が言いたいの?」 徹「うわべの派手さなんてくだらないって言いたいんだ。」 相子「久しぶりに会うなり、いきなりお説教?」 徹「心配なんだよ。アメリカなんかに渡って、結局、結婚に失敗して、やっと日本に戻ったと思ったら、今度は、万俵家で何年も他人の家族の世話ばかり。そろそろ再婚して、平凡でも家庭を持つべきだろ?」 相子「平凡な家庭がそんなに良いものかしら?」 徹「結婚して、子供作って、家族と過ごすのが、普通の幸せってもんだろ?姉さん見てると、自分を見失っているようで、悲しくなるんだ。」 相子「くだらない同情なんかいらないわ。」 徹「姉さん・・。」 相子「あたしはもう結婚なんてコリゴリ。あなたの言う普通の幸せなんて興味無いの。万俵家を繁栄に導く、それだけが私の幸せなの。」 寧子と万樹子は、万俵邸で蘭を見ながら話していた。 万樹子「素晴らしい蘭ですわ、お母様。うちの母も蘭には目が無くて。これを見たら、きっと関心しますわ。」 寧子「わたくしにできることは、蘭の世話をすることくらいですから。これを大川先生の墓前にお供えしようと思って。」 万樹子「きっと喜ばれますわ。あ、でも、早苗さん、遅いですわね。」 寧子は、蘭の世話に夢中になっていた。万樹子は、以前、相子が出てきた部屋のことが気になり、2階に行き、その部屋の扉を開けた。すると、その部屋には、ベッドが3つあった。その時、相子がやってきた。 相子「何しているの?万樹子さん。他人の寝室を覗くなんて。どういうご趣味かしら?」 万樹子「この部屋は何なのです?この3つのベッドは?」 相子「あなたにも私の立場が理解できたかしら?万俵家では、私と寧子さんで妻の座を共有しているんです。」 万樹子「あなたとお母様が?お父様と同じお部屋で?」 相子「この事は口外しないでくださいね。ご実家にも絶対に秘密ですよ?あなただって、ご自分の過去、銀平さんやご両親に知られたくは無いでしょう?」 万樹子「あたしの過去は、銀平さんも知っていることです。」 相子「妊娠のご経験までご存知ですか?父親は大学のスキー仲間、宝塚の病院で下ろしたそうね。」 万樹子「あなたは、それを知った上で、私を銀平さんに・・。」 相子「安田社長は、万俵家にとって、どうしても必要な閨閥ですから。」 その時、寧子が慌ててやってきた。 寧子「万樹子さん。」 万樹子「お母様は平気なのですか?おめかけにここまでされて。」 相子「万樹子さん?今、何ておっしゃって?」 万樹子「所詮、あなたは、万俵家のおめかけじゃない。」 すると、相子は、万樹子の頬を叩いた。万樹子は、走り去った。 相子「寧子さん、カギを掛け忘れたのね。」 寧子「すみません、うっかりしてました。」 相子「いやだわ、あなたのお陰で、苦労ばっかり。」 と、相子は怒っていた。 万樹子が2階から下りてくると、早苗がやってきていた。万樹子は、早苗の呼び止めを聞かず、万表邸を出て行った。その時、2階から相子が降りてきた。 早苗「相子さんね。万樹子さんに何をなさったの?」 相子「あたしに意見するおつもり?大川先生が亡くなられて、今のあなたは万俵家の閨閥にとって、何の価値も無くなったのよ?鉄平さんも今までのようにかばってくださらないんじゃないかしらね。」 早苗「何が言いたいんですか?」 相子「あなたもご覧になったでしょう?鉄平さんと芙佐子さんのご関係。今も会ってらっしゃるようですわね。」 早苗「いい加減にしてください。」 相子「これ以上、あたしの邪魔をすると、出て行っていただくわよ?」 と言って、相子は去っていった。 その夜、鉄平が帰ってくると、早苗が部屋で暗い顔をしていた。 鉄平は急いで万俵邸にやってきた。そして、ダイニングでワインを飲んでいた相子の元にやってきた。 鉄平「早苗に何を言ったんだ?」 相子「私はただ、万俵家の閨閥にとって、何の価値も無くなった事を話して聞かせて、心配して差し上げただけですよ?」 鉄平「何?」 相子「それに、大川先生という後ろ盾を失って、一番困ってらっしゃるのは鉄平さんでしょう?お望みなら、新しい閨閥、いつでも探して差し上げますわよ?」 鉄平「何を言っているんだ、君は。」 と、鉄平は声を荒げた。 鉄平「僕は、お父さんや君とは違う。」 相子「お父様と私の関係が、そんなに悪いものかしら。アメリカで差別を受けて、結婚に失敗して帰国した私を、万俵は救ってくれたのよ。希望を失った私の人生まで、背負い込んでくれた。私も彼の為だったら、何だって出来る。万俵大介という男が、成功していく姿を見るのが、私の生きがいなの。愛人と言われても構わないわ。普通の女では真似できない特別な人生を私は選んだの。」 すると、鉄平は少し考えた。 鉄平「君の生き方は、僕には理解できないな。」 その時、リビングに早苗がやってきた。相子は、早苗の存在に気付いたが、鉄平は気付かなかった。 相子「鉄平さん、たとえ愛人でも、好きな人に支えてもらえれば、女はそれで幸せですのよ?芙佐子さんもきっとそうおっしゃると思うわ。」 鉄平「君と一緒にするな。僕等の関係は、もう終わってる。」 相子「お可哀相に芙佐子さん、全部一人で背負い込まないとならないのねぇ。」 鉄平「何の話だ?」 相子「入院中の女将さんのご病気、かなり悪いんですって、長くないかもしれないわね。ま、鉄平さんには関係の無い事でしょうけど。」 と言って、相子は去っていった。鉄平が相子を追いかけようとすると、リビングにいる早苗に気付く。 鉄平「早苗・・。」 鉄平は、早苗に近づいた。 鉄平「これだけは言っておく・・。」 早苗「鉄平さん、わたくしは、あなたを、そんな風に疑ったことはございません。ただ、わたくしや父が、万俵家にとって何だったのか・・。ただそれが悲しいんです。」 すると、鉄平は、早苗を強く抱きしめた。 『鉄平は、最大の理解者・大川一郎を失った悲しみを抱えたまま、その年の大晦日を迎えた。』 『昭和42年 12月31日。万俵家の家族は、例年通り、志摩のホテルに集まっていた。』 鉄平達は、レストランでお茶を飲んでいた。 寧子「今年は、本当に色々ありましたわね。銀平さんと万樹子さんが結婚して、新居に越してきたと思ったら、年の瀬には大川先生のご不幸があって・・。」 相子「来年は、二子さんが明るい年にしてくださいますわよ。」 と言って、相子は、二子の席に行き、お見合い写真を見せた。 二子「相子さん?何のつもりです?」 相子「素敵な方でしょう?佐橋総理の甥子さんで、佐橋和也さん。先方も二子さんに逢いたいと・・。」 二子「待ってください。わたくしは、お見合いの話など承知しておりません。」 相子「何をおっしゃるの?こんなに良い縁談、滅多にあるもんじゃありませんわよ?」 すると、鉄平が立ち上がり、二子の元にやってきた。そして、お見合い写真を手に取り、相子に付き返した。 大介「鉄平。」 鉄平「嫌がってるのに、無理強いするのは止めてください。」 すると、相子は、大介を見た。大介は、相子に、目で席に座るように促した。 相子「大川先生にあんなことがあった今、二子さんに万俵家の為に頑張ってもらわないと。」 そして、相子と鉄平は席についた。 鉄平「あ、美馬さん。例の記事のリーク元は、大蔵省でもまだ分かってないんですか?」 中「うん。いや、僕もずっと気にはしているんだけどね。中々、また機会を見て、詳しく探ってみるよ。」 鉄平「よろしくお願いします。」 寧子「明日は、朝早くからキジ撃ちでしたわね。」 銀平「えぇ。そろそろお開きにしませんとね。」 翌朝、鉄平がキジ撃ちの為にホテルのロビーまでやってくると、一子が鉄平に話しかけてきた。 一子「鉄平お兄様。」 鉄平「一子、どうした?こんな朝早く。」 一子「明け方まで、あたしずっと迷ってたんです。」 鉄平「ん?何を?」 一子「あたし、聞いてしまったんです。美馬とお父様の話を。」 鉄平「何の話だ。」 一子「大川先生のヤミ献金の情報を新聞社にリークしたのは・・。」 その時、エレベータがやってきて、鉄平は一子を連れて別の場所へ向かった。エレベータから降りてきたのは、美馬中だった。中は、鉄平と一子に気が付いた。 鉄平は、一子を誰もいない部屋に連れて来た。 鉄平「話してくれ。」 一子「新聞社にリークしたのは・・阪神銀行だって・・。」 鉄平「まさか。」 一子「確かに聞いたの。お父様も美馬も、もうあたし信じられなくて・・。」 すると、鉄平は複雑な顔をした。 鉄平「そっか・・。そっか。話してくれてありがとう。ありがとう。」 と言って、鉄平は一子の肩を叩き、去っていった。二人を会話を立ち聞きしていた美馬中が、一子に話しかけてきた。 中「どういうつもりであんな事言った?」 鉄平と大介達は、キジ撃ちの為、山に集まっていた。 鉄平「お父さん。すみません、お話があるんですが・・。あの・・。」 その時、中が大介に話しかけてきた。 中「お父さん、そろそろ始めましょうか。」 と言って、大介と中は去っていった。 中「困った事になりましたよ、お父さん。一子が僕達の話を聞いていたようで、大川先生の記事を書かせたのが阪神銀行だという事を先ほど鉄平君も知ってしまいました。」 と言って、中は去っていった。大介は、鉄平の「もし、今その人物が目の前に現われたら、撃ち殺してやりたい。」という言葉を思い出した。 鉄平は、一人、林の中にいた。そして、大川の最後の言葉を思い出していた。キジの泣き声がして鉄平は銃を構えた。そして、キジに向かって銃を放つが、キジには命中しなかった。鉄平の銃の放った先には、大介がいた。大介の額から血が流れていた。大介は、鉄平と目が合い、驚きながら、その場で倒れた。 ホテルの一室で、万俵家の人達が話していた。 相子「信じられませんわ。息子が父親を撃つだなんて。」 二子「止めてください、相子さん。」 銀平「兄さんも誤射だって謝っているじゃないですか。」 その時、大介が部屋に入ってきた。 大介「お前は、私を殺そうとしたのか?」 鉄平「何をおっしゃるんです。そんな・・あるわけないじゃないですか。」 大介「本当にそうなのか?」 鉄平「お父さんには、僕に撃たれるような、やましい理由があるんですか?」 すると、大介は黙ってソファーに座った。 鉄平「阪神銀行が大川先生の記事をリークしたからですか?」 早苗「父の記事を・・阪神銀行が・・?」 中「誤解しないでくださいね、早苗さん。そのことについては、お父さんもずっと胸を痛めてきたんです。三栄銀行には平和銀行との合併話がありましてね。それは阪神銀行にとっては、極めて都合が悪いことだった。それで、阪神銀行の役員の一人が、独断で、その合併を潰そうと、ヤミ献金の記事を書かせたんです。」 鉄平「だったら、何故正直に話してくれなかったんです?」 中「話せば誤解を招く。お父さんはそれを一番嫌がっていた。」 早苗「私はそんな言い訳納得できません。」 鉄平「お父さんの口から、納得いくように説明してください。」 大介「美馬君の言った事は全てだ。他に話すことは無い。」 相子「もうよろしいんじゃありませんか?食事会まで、一旦解散としましょう。」 鉄平「申し訳ありませんが、一緒に新年を迎えられる気分ではありません。僕達はこれで失礼します。」 と言って、鉄平と早苗は去っていった。 寧子「本当に、あなたじゃないんですね?」 大介「仕事の事に口を挟むな。」 寧子「本当に違うんですね?」 大介「一度だけ答えてやる。私じゃない。私は鉄平の父親だ。」 鉄平と早苗は、太郎(荒木崇秀)を連れ、ホテルを後にした。万俵家の人達は、レストランのテーブルについていた。 中「小泉夫人と佐橋さんもちょうどいらっしゃいました。」 相子「無理を言ってお招きしましたのよ。これから、佐橋さんと万俵家は、家族ぐるみのお付き合いになると思いましてね。」 銀平「今度は二子が、閨閥結婚の犠牲になる番ってわけですか。」 二子「わたくしは、そんな話、承諾していません。」 鉄平達は家に帰っていた。 鉄平「早苗、本当にすまない。一緒に大川の実家に戻ろうか?」 早苗「あたくしは万俵鉄平の妻です。この家で暮らします。」 鉄平「ありがとう。」 その時、家のインターホンが鳴った。四々彦(成宮寛貴)がやってきた。 四々彦「失礼します。」 鉄平「どうしたんだ?こんな時間に。」 四々彦「専務、緊急事態です。先ほど、アメリカのベアリング社のロジャー広報部長から連絡がありまして・・当社との取り引き契約を打ち切ると通告してきました。」 『激動の1968年が幕を明けた。』 閉じる↑
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2007年2月04日放送
視聴率 23.0% (関東地区、ビデオリサーチ社調べ) 『昭和42年 秋。半年が過ぎ、季節は秋を迎えた。阪神特殊製鋼では、念願の高炉建設が順調に進んでいた。鉄平(木村拓哉)は、シカゴのアメリカンベアリング社を訪れていた。先方の購買部長は、鉄平がサンプルで渡していた新素材の耐久性を絶賛し、全米自動車業界へ大々的に展開したいと申し出てきたのだ。それは、世界最大の鉄鋼国・アメリカへ進出するという日本鉄鋼業界の悲願を阪神特殊製鋼が実現する大きなチャンスであった。同じ頃、金融再編を急ぐ大蔵省では、連日のように都市銀行同士の合併案が討議されていた。それは、合併で大きな銀行を作る高度成長期を迎えた日本への進出をもくろむ海外巨大資本に対抗する為であった。その生き残りをかけて、小が大を食う合併をもくろんでいた父・大介(北大路欣也)は、三栄銀行の吸収合併を画策していたが、今だ、その決定的な糸口が掴めずにいた。』
続きを読む↓
阪神銀行本店・頭取室では、大介、銀平(山本耕史)、大亀専務(武田鉄矢)、芥川常務(小林隆)が話し合っていた。大介は、苛立っていた。 大介「このままでは、最後に三栄に飲み込まれるだけだ。何としても、決め手となる弱点を探し出すのだ。」 大亀・芥川「はい。」 『アメリカ進出という大きな成果を持って帰国した時、結婚式を翌日に控えた銀平の新居が、日本家屋の跡地に完成しようとしていた。そして、鉄平の家では・・。』 鉄平は、リビングで一之瀬工場長(平泉成)、銭高常務(西村雅彦)と話していた。 銭高「従来の2倍の取り引きをですか?」 一之瀬「凄いじゃないですか?ベアリング社との取引量が倍増すれば、利益も20%上がりますよ。」 鉄平「えぇ。」 銭高「しかし、原料の確保はどうするんですか?」 鉄平「確かに、帝国製鉄からのこれ以上の銑鉄の確保は難しいとは思うんですが、あの、一之瀬さんが話を取り付けてくださった、第一製鋼さんだったら・・。」 一之瀬「当たってみる価値はあると思いますよ。」 鉄平「あ、できれば、明日お会いしたいと伝えてもらって宜しいですか?」 一之瀬「そうおっしゃると思って、明日の10時、アポイント取ってあります。」 すると、鉄平は驚いた。 鉄平「さすがですね。一之瀬さん。」 一之瀬「いやいや。」 一之瀬と銭高が帰り、鉄平は、早苗(長谷川京子)、太郎(荒木崇秀)と食事をしていた。 早苗「大丈夫ですか?明日は銀平さんの結婚式ですよ?」 鉄平「式は夕方からだろ?お昼過ぎに名古屋の第一製鋼を出て・・間に合うよ。」 早苗「遅れないでくださいね?近頃、相子さんの態度がどんどん大きくなって・・・。明日の結婚式が思いやられるわ。」 鉄平「そっか、分かった。じゃ、いただきます。」 太郎「美味しい?」 鉄平「美味しい。」 翌日、鉄平は第一製鋼名古屋工場へ行き、山田所長(峰岸徹)と話していた。 山田「あなたは立派だぁ。専務の要職に付きながら、今も開発をなさっている。」 鉄平「いえ。ただ、良いものを作りたい、それだけです。」 山田「あなたが、ハザマとベアリング社に提出した新素材、あれね、帝国さんと同じように、うちも入手したんですよ。いやぁ、ビックリしたなぁ。あんなものが世界に出回ったら、恐怖すら覚えますよ。帝国さんの気持ちも少しは分かりますよ。」 鉄平「いや、しかし、山田所長・・。」 山田「技術で負けたら、正々堂々と技術でやりかえす、あなたと会って思い出しましたよ。鉄鋼マンの心意気ってやつをね。帝国さんほどの銑鉄はありませんが、お宅が高炉を完成させるまでの間、出来るだけのことはさせていただきます。」 鉄平「山田さん・・。」 すると、鉄平と山田は握手をした。 鉄平「ありがとうございます。」 銀平の結婚披露宴会場の控え室には、大介、銀平、早苗、寧子(原田美枝子)、相子(鈴木京香)、美馬中(仲村トオル)、一子(吹石一恵)、二子(相武紗季)がいた。 相子「どういうことです?寧子さん。あなたのご親戚が予定より多く来られて、お席や食事の確保で大変な騒ぎですよ?」 寧子「申し訳ありません・・。」 相子「まったく公家家族という人種は、どうして何も出来ないのかしら。披露宴では粗相の無いようお願いしますよ?でないとあたくしが・・。」 早苗「もう宜しいではありませんか、相子さん。」 その時、鉄平が部屋にやってきた。 相子「そうは参りません。今日は大蔵大臣を始めとする政財界の名士の方々においでいただいているんですから。」 鉄平「何のつもりです?万俵家の家族でもないあなたに。そこまで心配していただかなくても結構です。それに、今日の披露宴、出きれば、あなたには遠慮していただきたい。」 相子「突然何をおっしゃるの?」 鉄平「あなたがいると、家族の祝いの場が不愉快になる。」 二子「鉄平お兄様・・。」 一子「あたしも、鉄平お兄様に賛成ですわ。相子さんは遠慮すべきよ。」 中「止さないか、一子。」 大介「万俵家の長は私だ。相子の出席は私が認めている。」 鉄平「いや、ですが・・。」 大介「気に入らないなら、鉄平が出席を遠慮すれば良いじゃないか。」 銀平「ま、良いじゃないですか、兄さん。所詮、万俵家と安田家の閨閥作りの為の結婚なんですから。」 そして、披露宴が始まった。食事会になり、永田大蔵大臣(津川雅彦)が銀平に酒を注ぎに来た。すると、大川一郎(西田敏行)もやってきて、永田と大川は一緒に銀平のグラスに酒を注いだ。大介は、安田太左衛門(石田太郎)と二人で話していた。 安田「さすが、万俵さんですな。次期総裁候補両名と関係を築いていらっしゃるとは・・。」 大介「万俵家の長としては、親戚の大川先生を応援するのが筋ですが、阪神銀行頭取としては、永田大蔵大臣に運命をゆだねる立場にありまして。」 安田「金融再編で何かと気苦労が多いようですな。」 大介「他行の情勢も気になりますし・・。安田社長なら色々ご存知の事もおありなんでしょ?」 安田「そういえば・・。三栄銀行の面白い噂を耳にしましたよ。」 大介「三栄銀行の?」 安田「興味がおありのようですな?」 別の席では、鉄平、早苗達が話していた。 早苗「何だか銀平さんもお疲れなようね。」 鉄平「誰もが皆、阪神銀行と大阪重工の話で、結婚する当人の事はそっちのけだから。」 一子「永田大臣のスピーチでは、とうとう銀平お兄様も万樹子さんの名前は出なかったわ。」 その時、中と相子が小泉夫人(鰐淵晴子)を連れて鉄平達の席にやってきた。 中「小泉夫人、先ほどお話した、万俵家の次女の二子です。」 小泉夫人「まぁ、お綺麗な事。腕にノリをかけられたのね。」 相子「二子さん、小泉夫人が縁談をお世話してくださるんですって。」 二子「でも、わたくしは・・。」 相子「小泉夫人、大川先生をご紹介いたします。」 と言って、相子たちは去っていった。 二子「鉄平お兄様・・あたし・・。」 鉄平「お前はこんな不毛な結婚することは無い。お前は、お前の人生を生きれば、それで良い。」 大介と安田の話は続いていた。 安田「えぇ、確かな筋からの情報です。」 大介「そうですか・・。あそこにそんな黒い噂が・・。」 万俵家では、大介と中が話していた。 中「例の黒い噂、三栄銀行から政界へのヤミ献金の実態が判明しました。渡していたのは、三栄銀行の向井副頭取で、金額は3億円にも上っています。」 大介「で、金を受け取った議員は?」 中「それが皮肉な事に・・ご親戚の方でした。」 大介「大川先生か?」 中「次の総裁選へ向けての政治資金でしょうね。」 大介「よりのもよって・・。これでせっかくのスキャンダルも使えないわけか・・。」 中「それは大川先生は、万俵家にとっては、後ろ盾としては不可欠な存在ですし、そんな大川先生をエサに三栄を釣ることは、さすがにお父さんでも出来ませんよね?」 大介「身内に足を引っ張られるとはな・・。何のための閨閥だ。」 鉄平と一之瀬は、出荷のチェックをしていた。 一之瀬「今月のハザマ、何とか間に合いそうですね?」 鉄平「いや、でも、次からはベアリング社分が増えますからね。大変な事になりますよ。ひょっとしたら、ここに入りきらないかもしれません。」 一之瀬「嬉しい悲鳴ですよ。出荷倉庫に入りきらんなんて。ついにここまで来ましたね。」 鉄平「何言っているか、まだまだですよ。 その時、作業員達が暴動を起こしているという知らせが入る。鉄平達はすぐに現場に向かった。鉄平は、暴動のリーダ・荒武玄(沖仲仕)と話した。 荒武「何が専務だ。若造が偉そうにしやがって。」 鉄平「とにかく、すぐに持ち場に戻って欲しい。」 荒武「やってられっか。出向時間はいつもと一緒なのに、船積みが2倍やで?早積みだって言うから、大急ぎで積んだら、今度は資材を大切に扱えと来よった。そんな悠長な事しとったらなぁ、積み終るわけねぇだろうが、このボケ。おう、止めだ、帰るべ。」 その時、鉄平は「話を聞け。」と大声を出した。 鉄平「君達は、自分の仕事を投げ出すのか?」 荒武「何?」 鉄平「確かに、積載量の件だったら、謝る。でも、すぐに仕事に戻って欲しい。頼むから待ってくれ。頼むから作業に戻ってくれ。皆に船積みしてもらっているあの製品は、日本の技術力を世界に知らしめる大切な製品なんだ。そのために、僕達社員は、徹夜を続けて、生産増量に対応してきたんだよ?」 荒武「何が世界や?あんなもん、ただの鉄やないけ。」 鉄平「そのただの鉄を作るために、僕達は、命をかけてやってきたんだ。あの鉄は、僕達の血と汗の結晶なんだよ。出向までに、もうすでに2時間を切っている。頼むから作業に戻ってくれ。」 荒武「案外肝が据わってるやないけ。ヨッシャー、作業再会や。」 と言って、荒武達は戻っていった。 その夜、万俵家では、万樹子(山田優)も含め、食事を取っていた。 寧子「万樹子さんも遠慮なく召し上がってくださいね。もう家族なんですから。」 万樹子「ありがとうございます。お母様、お父様も。建築材すべてヨーロッパから取り寄せくださり、あんな立派な新居まで建てていただき。あたし、とても感激してますわ。」 相子「鉄平さんの時は、鉄平さん任せだったのに。銀平さんの事となると、お父様の力の入りようが違うようで。」 二子「やだ。鉄平お兄様はものを作ることが大好きだから、ご自分で設計から全て、やりたかっただけですよね?ねぇ、早苗さん。」 早苗「えぇ。」 寧子「引越しの荷物は片付きましたか?」 相子「もちろんですわ。カーテンやじゅうたんも届きましたのよ。あ、寧子さんは何もなさらなかったから、ご存知ないわね。」 すると、その場の空気が暗くなる。その時、万樹子が持っていたフォークを落としてしまう。フォークを拾っていると、テーブルの下で、相子の足が大介の足に絡んでいるのを見つけてしまう。その時、鉄平に一之瀬四々彦(成宮寛貴)から電話が入る。鉄平は早苗を連れて、家に戻った。 鉄平は、一之瀬と四々彦と話していた。 鉄平「第一製鋼が契約を白紙に?」 一之瀬「はい。うちに銑鉄を供給すれば、公共事業の割り当てを減らすと、通産省から脅されたようでして・・。」 四々彦「専務、きっと帝国製鉄が裏で手を回して、うちの海外進出を妨害しているに違いありません。」 その時、早苗がお茶を持ってきた。 一之瀬「このままでは、ベアリング社との輸出契約を守れませんし、うちの会社の信頼は失墜します。ここは、大川先生にお願いして、通産省に働きかけていただいた方が・・。」 鉄平「事情は分かりました。」 その時、二子がやってきた。 早苗「二子さん・・。」 二子「そろそろお仕事のお話は終わったかしら?」 二子は、一之瀬に気付き、驚いた様子で頭を下げた。 早苗「あ、そうよ、四々彦さん。お父様もいらっしゃる事だし、二人のことを報告する良い機会じゃない。」 四々彦「あ・・。」 一之瀬「報告って・・。あ?まさか・・。」 四々彦「はい。」 すると、一之瀬は四々彦に飛び掛った。 一之瀬「四々彦、万俵家のご令嬢と・・。」 その時、鉄平が割って入った。 鉄平「一之瀬さん。二人の交際は、僕も早苗も応援しているんです。」 早苗「お父様としても応援してあげませんと。」 二子「一之瀬さん、よろしくお願いします。」 四々彦「お願いします。」 その時、相子がやってきた。 相子「どういう事かしら?そんな交際、あたくしは認めませんよ?」 鉄平「君の方こそ、勝手にどういうつもりだ?出てってくれ。」 相子「あら?突然、お帰りになるから、敬介さんの13回忌の案内状、わざわざ持ってきて差し上げたのに。それに、小泉夫人の縁談の件、お話しましたよね?」 早苗「結婚は本人の意思ですることです。閨閥結婚を押し付けるのは、あなたの身勝手だわ。」 相子「閨閥結婚を否定なさるの?それはご自身の結婚を否定なさる事ですよ?鉄平さんだって、あなたが通産大臣の娘だから、結婚したんですよ?」 鉄平「いい加減な事言うな。僕と早苗はそんな関係じゃない。」 相子「本当にそうかしら?覚えてらして?この縁談を潰されたら、あたくしも、この家庭を壊したくなるかもしれませんわよ。」 と言って、相子は去っていった。その時、電話が鳴り、早苗が出た。大川が倒れたという連絡だった。 翌日、早苗は、慶慈大病院に入院する大川の元へやってきた。 早苗「お父さん。」 大川「大丈夫だ。自分の体のことは、自分がよく知っているから。すぐに治るよ。」 早苗「良かったぁ。もう、ホント心配したんですからね。」 大川「分かった。それより、早苗ちゃん、鉄平君どうしてる?」 早苗「見舞いに来たかったんですが、何分仕事が忙しくて・・。」 大川「男は仕事が忙しい方が何よりだよ。何しろ、鉄平君は日本鉄鋼業界のホープだからな。」 と言いながら、大川は、鉄平がベアリング社と契約を行った新聞記事を見ていた。 その頃、鉄平は、第一製鋼名古屋工場で山田と話していた。 山田「万俵さん、申し訳ありませんでした。」 鉄平「帝国製鉄から横槍が入って、通産省から圧力があったって本当ですか?」 山田「勘弁してください。」 大蔵省では、永田と春田局長(田中隆三)が話していた。 春田「大臣、日本初の都市銀行合併が成立となりましたので、報告に伺いました。」 永田「あ、そう。どうも、春田君は、私の考えと違う方向に物事を持っていく傾向があるからね。やっぱり、この銀行が一番目かね?」 春田「は。」 永田は、料亭で美馬中と話していた。 永田「という訳なんだ。でね、万俵さんが、望んでいた、小が大を食う合併というのが、どうも無理なような状況でねぇ。いや、このままだとね。このままだとね。」 その夜、中は、万俵家に行き、大介と話していた。 大介「永田大臣がそう言ったのか?理由は何だ?」 中「実は、お父さんが狙っている三栄銀行は、平和銀行を吸収合併するという噂が持ち上がっているんですよ。」 大介「バカな・・。」 中「両行は、すでに合意しているようですよ?」 大介「ふざけるな。一度合併が成立すれば、金融再編の動きは一気に加速し、うちは上位銀行に飲み込まれてしまう。最初の合併を果たさなければ、小が大を食う合併は無理なのだ。」 中「お父さん、永田大臣は本心では、この合併を潰したいんですよ。こうなった以上、この合併は潰すしかないでしょうね。お父さんはすでに大川先生のヤミ献金という協力なカードを握っている。違いますか?」 大介「私にそのカードを切れと言いたいのか?」 中「確かに、2年後の総裁選で大川先生が勝てば、万俵家にとっては最高の閨閥です。しかし、それまで阪神銀行が持ちこたえるかどうか・・。お父さんも、そろそろ腹を決めるときじゃないですか?永田大臣を取るか、大川先生を取るか。」 鉄平は、万俵家の池の鯉・将軍と話をしていた。 鉄平「将軍、また銑鉄を止められてしまいました。こんなくだらないことばかりしていたら、日本の先進国の仲間入りは、夢で終わってしまいます。明日、通産省へ行ってきます。」 その時、大介が池の方へやってきた。 鉄平「お父さん、どうしたんですか?こんな時間に。」 大介「お前こそ、何をしている。」 鉄平「いや、別に。」 大介「こんな時間まで仕事か?」 鉄平「えぇ。色々ありまして・・。まだ見舞いにも行けていません。」 大介「見舞いに?」 鉄平「聞いていませんか?大川先生が慶慈大病院に入院したんです。半年前にも手術をしていて、ちょっと心配で。お父さんも上京する機会があったら、寄ってあげてください。」 すると、大介は何かを考え始めた。 鉄平「どうしました?お父さん。」 大介「大川先生には、くれぐれも養生するようお伝えしろ。」 鉄平「はい。」 大介「おやすみ。」 鉄平「おやすみなさい。」 すると、大介は去っていった。 翌日、鉄平は慶慈大病院にやってきた。 早苗「お父さん、無理しないで。」 大川「いや、医者の言うことなんて真に受けてられんよ。」 と言って、大川は起き上がった。 大川「この間もさぁ、俺、ずーっとO型だと信じとったんだけどさぁ。戦時中の血液検査の判定は間違いでしたって、あなたB型ですよって言われちゃって・・。」 と言って、大川は笑った。 鉄平「いや、でも、お元気そうで安心しました。」 大川「あぁ。どうしたよ?鉄平君、何か病人の俺より元気無いな?」 鉄平「いや・・。」 大川「仕事のことで何かあったんだったら、俺にちゃんと言ってくれよ?」 鉄平「いや、お父さんには、もう十分お世話になってますから。僕の心配なんかより、治療に専念してください。」 大川「なら良いんだけど。あ、そうだ。つる乃家の女将、やっぱりこの病院に入院してんだよ。あ、鉄平君、悪いんだけど、その辺りのフルーツ持ってって、俺の代わりに見舞ってやってくれんか?」 鉄平「はい。」 大川「あ、女将はバナナが好きだったからね、バナナのいっぱい入ったのが良いんじゃないかね。」 早苗「はい。」 と言って、早苗は、フルーツを取りにいった。そして、鉄平に渡した。 鉄平「じゃ、行ってきます。」 と言って、鉄平は病室を出て行った。 大川「早苗、鉄平君に何があったんだよ?早苗ちゃん、何があったか言いなさい。」 鉄平は、鶴田志乃(多岐川裕美)の病室にやってきた。病室に入ると、芙佐子(稲森いずみ)がいた。 芙佐子「てっちゃん。」 鉄平「あ、いや、大川のオヤジがこれを女将さんに渡しておいてって。」 芙佐子「どうも。」 と言って、芙佐子は受け取った。 鉄平「この間はありがとう。」 芙佐子「ん?」 鉄平「芙佐子の言葉で、目が覚めた。」 芙佐子「そう。」 鉄平「そろそろ戻らないといけないんで。」 芙佐子「ありがとう。」 鉄平「女将さんにお大事にって伝えておいて。」 芙佐子「はい。」 鉄平「それじゃあ。」 と言って、鉄平は去っていった。 志乃「また鉄平さんに会ったのかい?」 芙佐子「お母さん?」 志乃「絶対に会わないって言ったじゃないか。これ以上関わっちゃいけない。7年前に約束した事は嘘だったの?」 芙佐子「お母さん、あたしに何か隠してるでしょ?あたしと鉄平さんの交際に反対したのは、もしかして、あたしの本当の両親と何か関係があるの?」 志乃「関係あるわけないじゃない。」 と言って、志乃は動揺した。 鉄平は病院を出て、通産省へ向かった。病院の公衆電話では、大亀が大介に電話をしていた。 大亀「あ、頭取。今朝のご依頼の件ですが、たった今、外科部長と話が出来まして・・。」 大介「そうか。急な頼みですまなかった。」 と言って、大介は電話を切った。そして、何かを決断し、受話器を手に取った。 大介「美馬君につないでくれ。」 鉄平は、通産省を訪れ、石橋局長(大和田伸也)と話していた。 鉄平「帝国製鉄から要請があった上での通産省のご判断ではないんですか?」 石橋「失礼な男だな、あなたは。我々は、高炉建設を認可したんだ。その恩義も忘れて。さぁ、帰りたまえ。次の客がつかえてるんだ。」 その時、水谷通産大臣(板東英二)が、石橋に鉄平を連れて大臣室へ来るようにと連絡があった。 鉄平と石橋は、大臣室へやってきた。 石橋「大臣、万俵専務をお連れしました。」 大臣室では、医師や看護婦を連れた大川が水谷と話していた。 石橋「大川先生・・。」 大川「石橋君、通産省の空気が大分淀んでるようだね。」 石橋「大川先生・・。」 大川「帝国製鉄と癒着して、あなた、出世を約束されてると思っているらしいが、それで、日本産業の舵取りを誤るようだと、あなた命取りになるよ?」 石橋「私は決して、そのようなつもりでは。」 大川「水谷君、あなた大臣として、今回のこのようなことを見過ごすつもりかい?」 水谷「い、いえ・・。」 大川「だったら、今すぐ、くだらん邪魔は止めさせろい。」 と言って、大川は机を叩いた。 水谷「石橋君、そういう事だ。話を治めてくれ。」 石橋「分かりました。」 と言って、石橋は部屋を出て行った。鉄平は、大川に一礼をした。 大川は、鉄平に支えられながら、通産省から出てきた。 鉄平「大丈夫ですか?」 大川「大丈夫だ、大丈夫だ。」 鉄平「お父さん、ご病気を押してまでの僕の為に・・。」 大川「水臭い事言うな。あたしにはね、遠慮しないで、甘えて欲しいんだよ。あたしはなぁ、君の事を、ホントの息子だと思ってるから。」 すると、鉄平は目に涙を浮かべた。 大川「子供の役に立てるってことは、親にとっちゃ、一番の喜びだから。」 鉄平「はい。ありがとうございます。」 そして、大川は、車に乗り込み、去っていった。 その頃、大介と永田は料亭で話していた。 大介「噂によりますと、2年後の総裁選がらみで、三栄銀行から自由党の有力議員へ巨額のヤミ献金が流れたそうですな。」 永田「ほぉ、そんな噂が頭取の耳に。」 大介「まぁ、不正献金が事実なら、そんな銀行の合併を推進することは出来ません。が、監督する大蔵省が銀行の不正を天下に公表するわけにはいきませんな。」 永田「お許しいただけるなら、当方独自の判断でやらせていただきます。」 大介「となると、その議員は、政治生命を失うことになるかも知れませんが?」 すると、大介はうなずいた。 鉄平は、大川の見舞いに訪れていた。 鉄平「無事に第一製鋼から原料の銑鉄が供給される運びになりました。社員達も皆、お父さんに感謝しています。ありがとうございました。」 大川「いやいや。」 鉄平「明日の、先代の13回忌にも、良い報告が出来そうです。」 その時、早苗と衆議院議員・杉浦(松尾貴史)がやってきた。 早苗「お父さん、杉浦先生がお出でになりました。」 大川「何だよ、わざわざ。」 杉浦「大川先生、誠に申し訳ございません。」 大川「え?」 杉浦「我々も、必死で抑えようとしたんですが、どうしても抑え切れませんでした。」 と言って、杉浦は新聞を大川に渡した。その新聞には、『大川一郎議員に不正献金 三栄銀行から三億円』と書かれた。 大川「どうしてこんなことを・・。誰の仕業だよ、誰の仕業だよ。」 と言って、新聞を投げ捨てた。 大蔵省では、永田と春田が話していた。 永田「春田君、君の監督不行き届けだな?」 春田「申し訳ありません。大臣、では、三栄と平和の合併は?」 永田「無かった事にしてもらおう。」 その夜、万俵邸では、大介と中が話していた。 中「それにしても、よく決断したものですね。」 大介「美馬君、ここだけの話だが、大川先生の容態が悪い。長くは無いそうだ。」 中「それで切り捨てたってことですか。」 大介「君も大川先生を売って、永田大臣を勝たせたいと考えていたんだろ?新たな合併探しは、今まで以上に協力してもらうよ?」 鉄平は、阪神特殊製鋼の電気炉を見つめながら、右手に持った新聞を握り締めていた。 翌日、万俵敬介の13回忌当日。万俵邸には、万俵家の人々が集まっていた。鉄平は、早苗を気遣い、手を握り締めていた。 二子「優しいのね、鉄平お兄様。あんなに早苗さんに気を遣って。」 一子「一番辛いのは早苗さんですものね。よりにもよって、おじい様の13回忌にあんな記事が出るなんて・・。」 大介は、寧子と階段を降りながら話していた。 大介「もう13回忌か。私は、あの日の事を1日たりとも忘れたことはない。死んだ人間は、何も喋ってくれないな。」 そして、大介達も鉄平達がいる部屋にやってきた。万樹子が早苗に話しかけた。 万樹子「早苗さんも大変でしたね。」 相子「同情する必要は無いんじゃありません?大川先生は、万俵家に恥をかかせたのよ?」 鉄平「なんだと?」 相子「事実でしょう?万俵家の親族から、犯罪者が出たのよ?」 鉄平「貴様、口を慎め。」 と言って、鉄平は相子に掴みかかった。 鉄平「大川の父に謝れ。」 その時、銀平と中が鉄平を取り押さえた。 鉄平「早苗に謝れ。」 大介「鉄平。そんなことで一々動揺していては、経営者など務まらんぞ。」 鉄平「そんな事ですって?先生が侮辱されて、お父さんは腹が立たないんですか?」 大介「昨日の記事のことは、私も胸が痛い。だが、あれは大川先生の自業自得でもある。」 鉄平「よくそんな言い方が出来ますね?万俵家の為に尽力してくださった恩人に向かって。僕は、あの記事を書かせた人間を絶対に許さない。」 大介「お前はその人間が憎いのか?」 鉄平「はい。もし今、目の前にその人物が現われたら、撃ち殺してやりたい。」 大介「そうか。そんなに憎いか。」 鉄平と大介は見つめ合った。 閉じる↑
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2007年1月28日放送
視聴率 23.5% (関東地区、ビデオリサーチ社調べ) 万表鉄平(木村拓哉)は、阪神銀行本店の大亀専務(武田鉄矢)の元を訪れていた。 鉄平「話が違うじゃないですか?大亀専務。役員への説明に伺った際にも、50%の融資は約束してくれたじゃないですか?」 と、鉄平は凄い剣幕で話していた。 大亀「まぁ、当行としましても、金融再編な時期でございまして・・。」 鉄平「父は今朝の僕との言い争いで一時的に感情的になっているだけですから。」 大亀「お引取りください。万俵頭取も、外出中です。鉄平様。」 鉄平は、大亀の制止を振り切り、頭取室に入った。そこには、大介(北大路欣也)の姿は無かった。
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その夜、鉄平は急いで万俵邸にやってきた。万俵邸では、相子(鈴木京香)、早苗(長谷川京子)、二子(相武紗季)、寧子(原田美枝子)が、銀平(山本耕史)の見合いの話をしていた。鉄平は家に入るなり、大介の元へ向かった。 鉄平「お父さん、高炉建設の件で伺いました。納得がいかないんです。役員方は承諾してくれたのに、何故いきなり減額なんですか?それはお父さんのご意見ですか?」 大介「その話は終わったはずだ。」 鉄平「考え直してください。」 大介「どこまで親に甘えるつもりだ?」 鉄平「僕は、亡くなった先代に約束したんです。阪神特殊製鋼を世界に通用する企業に発展させると。お願いします。約束を叶えさせてください。」 と言って、鉄平は頭を下げた。 大介「お前は何かといえば爺さんの事を口にする。父親の私より祖父を尊敬する。ひねくれた人間だ。」 鉄平「どうして御爺さんにこだわるんですか?御爺さんの一体何に嫉妬しているんです?」 大介「私が、いつ爺さんに嫉妬した?」 大介は怒りに満ちた顔で鉄平を睨んだ。 相子「鉄平さん、お父様に謝りなさい。」 と相子は鉄平に掴みかかった。すると、鉄平は、相子を振り払い、突き飛ばした。大介は鉄平の頬を叩いた。 大介「何をする。鉄平。」 鉄平「そんなに相子さんの事が大切なんですか?」 大介「家の事が何一つ出来ない寧子に代わって万俵家を差配し、子供達の教育や縁談を仕切ってきたのは、相子だぞ?」 鉄平「ですが、結局、お父さんの愛人じゃないですか?世の中には品行法制な銀行家として通っていますが、お父さんは偽善者です。」 大介「き、貴様ぁ。」 その時、寧子が二人の中に割って入った。 寧子「お止しなさい、鉄平さん。」 その時、銀平がやってきた。 銀平「これは随分な騒ぎですね。たまに早く帰ってきてみれば、しばし呆然のていですね。」 鉄平「この際、銀平も正直に言ったらどうだ?今度の縁談も、お前の本意じゃないだろ?」 銀平「お父さんと争うなんて無駄ですよ。僕等には何一つ、お父さんに適うものが無い。勝てるはずありませんよ。」 鉄平「勝てるかどうか、とにかく僕はやってみる。これ以上は何も頼みません。僕は、僕の力でやってみます。」 と言って、鉄平は大介に一礼して去っていった。 鉄平と早苗は家に帰ってきた。リビングで早苗は鉄平に話しかけた。 早苗「あなた。」 鉄平「あと20億。やるしかないんだ。」 翌日、鉄平は、一之瀬工場長(平泉成)と高炉建設予定地にやってきていた。そこへ、銭高常務(西村雅彦)が車に乗ってやってきた。 銭高「そろそろ東京へ行く時間です。」 鉄平「分かりました。」 『阪神特殊製鋼の役員達は、大介が融資額を20億円削減したことに動揺し、高炉建設の見直しを迫ってきた。鉄平は社長の石川(中丸新将)から、来月末までに不足分20億を集められなかった場合、高炉建設を断念することを約束させられたのであった。鉄平と銭高は、20億の融資を得る為に、東京日本橋に向かった。そこは、都市銀行の本店が立ち並ぶ、言わば、日本の金融の総本山の様な場所であった。鉄平には自信があった。自分の熱意が伝われば、必ず賛同してくれる銀行があるはずだと。』 大介、相子、銀平、寧子は、銀平のお見合いの為、ヴィラ舞子浜へやってきていた。 大介「似合っているじゃないか?そのスーツ。」 銀平「まさか、僕がお父さんのスーツを着る日がくるとはね。」 大介「私のものは全て譲るつもりだ。銀行も万俵財閥も。」 銀平「僕には荷が重過ぎますよ。」 大介「んなことはない。お前は私の血を引いた息子だ。」 そして、銀平のお見合いが始まった。安田万樹子(山田優)、安田太左衛門(石田太郎)、仲人・伊東夫人(長内美那子)が大介達と向かい合って座った。 相子「万樹子様は、伺った話ですと、確かスキーがご趣味だとか?」 万樹子「えぇ、姉のハズバンドがジュネーブにおりますから、先日、モンブランに行って来ましたのよ。銀平さんはスキーをなさいますの?」 銀平「生来ものぐざで、下りたり上ったりのスキーはどうも・・。」 伊東夫人「銀平さんはお車に夢中だとか。今度六甲にでも、ドライブにお誘いしたら、宜しいんじゃないかしら?」 万樹子「ぜひ、お願いしたいわ。」 安田「しかし、銀平君は年々、万俵頭取に似てきますなぁ。中々やり手の銀行マンっていう噂、聞いてますよ?将来楽しみですな。それに、兄さんの鉄平君、ますます先代の敬介さんソックリになってきますなぁ。人をひきつける情熱、行動力、やはり、先代の血筋でしょうか?」 大介「いやいや、鉄平はまだまだ甘い人間ですから。」 『鉄平が数日かけて大同銀行以外すべてを回った結果は、散々だった。』 錢高「専務、もう都市銀行では、大同と阪神しかありません。三雲頭取に頼みましょう。」 鉄平「いや、それは出来ません。大同がさらに20億融資すれば、阪神銀行と同額となってしまいます。サブバンクにメインバンクと同じ額の融資をお願いするわけにはいきません。」 錢高「専務。」 『鉄平は焦っていた。このままだと、高炉建設を断念しなくてはならない。夢が崩れ去ってしまう。鉄平は生まれて初めて、自分の無力さを痛感していた。』 その夜、大介、銀平、大亀、芥川常務(小林隆)が、美馬中(仲村トオル)の家にやってきていた。中は不在で、一子(吹石一恵)は大介達にお茶を出していた。 一子「珍しくいらしたと思ったら、またお仕事のお話なのね。時期、美馬も戻りますので。」 大介「一子にはもうじき、西陣織が届くから、銀平の結婚式に着ると良い。」 一子「嬉しい、お母様が見立ててくださったの?」 大介「高須君だ。」 すると、一子の顔が曇った。その時、車のクラクションの音がする。 一子「あ、帰ってきたわ。」 『その頃、鉄平は、早苗の勧めで大川の家を訪れていた。』 鉄平は、大川一郎(西田敏行)と話していた。 大川「まさか、融資削減とはなぁ・・。」 鉄平「父の考えが分かりません。」 大川「最悪の事態に備えているんだよ。万俵大介って男は、石橋を何度も何度も叩いて叩いて、安全って分かっても、中々渡らん男だ。用意周到に外堀をしっかりと固めて、あの阪神銀行を都市銀行までに押し上げた男だ。その強かさたるは、底知れんとこがあるな。で、実際のところ、いくら必要なんだ?」 鉄平「20億です。」 大川「三栄銀行を行ってみなよ。紹介状を書いておいたから。いくらか、資金の足しにはなると思うよ?」 鉄平「いや、すでに三栄銀行には融資を断られています。」 大川「心配いらないよ。副頭取の向井には話を通してあるから。相談に乗ってくれるはずだよ。」 鉄平「本当に申し訳ありません。」 と、鉄平は頭を下げた。 大川「そんな畏まるなよ。私はなぁ、鉄平君、策略に長けた人間が牛耳るこの世に、そろそろ嫌気が差しているんだよ。あんたみたいな人間を勝たせたいんだよ。」 その頃、大介達は、中と話していた。 中「三栄銀行?まさか、お父さん、合併の相手に三栄銀行を狙っているんですか?」 大介「うん。芥川君、銀平、君達は三栄の身辺の情報を徹底的に調べ上げてくれ。」 芥川「はい。」 大介「大亀君、永田大臣に言われた、小が大を食う合併の条件、当行が預金高9位になるためのプランを、今度の支店長会議までに練り上げてくれ。」 大亀「はい。」 大介「そして、美馬君。君には、三栄の金融検査情報を何とか入手して欲しい。」 すると、中は呆れたような顔をした。 中「簡単に言わないでくださいよ。大蔵省の極秘資料の管理がいかに厳しいか。預金順位9位だけでも簡単な事じゃないのに、7位の三栄銀行を飲み込む?僕には信じられませんね。」 大介「美馬君、信じてやるしかないんだよ。これは生きるか死ぬかの戦争なんだ。」 『翌日、鉄平は三栄銀行・向井副頭取の元を訪れ、10億の融資を取り付けた。旧財閥系の名門銀行をも動かす、大川一郎の力に、改めて鉄平は感謝した。』 鉄平「あと10億か・・。」 錢高「石川社長との約束の期日まで、あと僅かですし、やはり大同銀行しかありません。任せてもらえますか?私がうまく話をつけますから。」 鉄平はしばらく考えて、歩き出した。 鉄平は銭高とともに、大同銀行本店の三雲祥一(柳葉敏郎)の元を訪れていた。 三雲「10億の追加融資が欲しい、そういう事ですね?鉄平君にしては、随分ずさんな仕事ですね?いくら私が高炉建設に応援したくても、そんな理由では、行内の反対勢力はとても説得できません。まずは、筋の問題として、追加予算を他行に押し付けようとする阪神銀行さんのやり方は、メインバンクとして虫が良すぎます。」 錢高「しかし、そこを、何とか・・。」 と銭高は頭を下げた。 鉄平「銭高常務。やはり、三雲頭取に嘘は付けません。」 銭高「何を言い出すんですか?専務。」 三雲「本当の理由は何ですか?」 鉄平「申し訳ありません。追加予算が生じたのではなく、阪神銀行が融資比率を10%、引き下げたんです。」 銭高「専務・・。」 三雲「メインが10%カット?」 鉄平「はい。」 三雲「鉄平君、自分が何を言っているか、分かっているんですか?君は私に、日本の鉄鋼の将来の為に、高炉を建設する、そう言いましたよね?」 鉄平「はい。」 三雲「その気持ちに、今も変わりが無いのであれば、私に嘘は付かず、正々堂々と事をなすべきだ。嘘を付いたということは、自信が無くなったということに他ならない。この件は、一度預からせてください。」 と言って、三雲は去っていった。 その頃、阪神銀行では、全国支店長会議が行われていた。 「大蔵省が積極的に推進している金融再編の機運の高まるなか、当行は都市銀行第10位の預金順位を一つでも押し上げ、何としても今年中に・・・。」 回想。2時間前。頭取室で大介、銀平、大亀、芥川が話し合っていた。 大亀「頭取、永田大臣と会談なさった、都市銀行預金順位9位達成を実現するには、万博を控えた、とくに、大阪地区の目標預金額の引き上げが絶対に必要です。特に、新大阪、梅田、北阪神、この3支店に対しては、目標預金額の上方修正が大きく必要となってきます。」 芥川「しかし、すでに限度一杯ともいえる厳しいノルマが課せられているわけですし、これ以上強制的にノルマをあげても、結果がついて来ないと推測します。どうにか彼等自らが現状を考え、目標額上乗せを申し出てもらえれば良いのですが・・。」 回想終了。 大介「その為に、当行は、今年の預金高目標を1兆円に上方修正することに決定した。よって支店長諸君も、当初の預金額目標を上方修正して一層励んでもらいたい。特に、万博を控えた大阪地区は、最重要地区だ。その中でも、特に奮起を期待したいのは・・。」 と言って、大介は、会場に集まった支店長達の中から、新大阪、梅田、北阪神支店の支店長を見るが、彼等は大介と目を合わせなかった。 大介「大阪池田支店、角田支店長。」 すると、会場は騒然となり、角田支店長(田山涼成)は立ち上がった。 角田「はい。」 と言って、角田は立ち上がった。すると、大介は角田に近づいた。 大介「池田支店の目標額18億だが・・もう少し増やせないものかね?」 角田「頭取が、そうおっしゃるでしたら、目標額を20億に・・。」 しかし、大介は返事をしなかった。 角田「い、25億に上方修正したいと思います。」 すると、会場は騒然とした。 大介「よく言ってくれた。今の言葉で私も勇気をもらえたよ。」 角田「はい。」 大介「角田支店長の気合を見習って、諸君にも高い目標修正をお願いしたい。」 新大阪支店長「新大阪支店は、50億の目標額を、60億に上方修正します。」 すると、支店長達は、次々と立ち上がり、目標額上方修正を大介に申し出た。 『その頃、鉄平は、かつて研究に情熱を注ぎ過ごした母校、東京大学を訪れていた。』 鉄平「僕は、もう一つの原点に会いたくなった。」 鉄平が本郷にある学生寮を訪れていると、芙佐子(稲森いずみ)がやってくる。 鉄平「芙佐子・・。」 芙佐子「てっちゃん・・。」 鉄平「な、何してんだ?ここで。」 芙佐子「か、海外のボランティア先に送る物資の保管場所が必要で、家から近くで安いとこ探してたら、たまたま空いてて。」 鉄平「そっか・・。でも、ここ、全然変わらないね。」 芙佐子「何かあったの?」 鉄平「いや。芙佐子の方こそ大丈夫?お店とか?」 芙佐子「実は、女将が倒れてしまって・・。大川先生の紹介で慶慈大学病院には入院できたんだけど、お店の方はめっきりお客さんが減ってしまって・・。今日はお休みしたの。」 鉄平「そっか。」 芙佐子「でも、明日からは頑張んなきゃね。」 鉄平「強くなったね。いや、ほら7年前はさぁ、僕が研究で遅くなるって言っただけで、泣きべそかいてたじゃん。」 芙佐子「色んな国まわって、少しはたくましくなったのかもね。」 鉄平「じゃ、今は逆だ。いや、芙佐子の方は、強くなって、自信にも満ち溢れてて・・。でも、僕は全然・・。」 芙佐子「似合わないな。昔のてっちゃんは、弱音なんて吐かなかったよ。どんな時も、乗り越えてた。どんな失敗しても、成功するまで諦めなかった。いつも堂々としててくれなきゃ、てっちゃんみたいになりたいって頑張ってきた私が、報われないじゃない・・。てっちゃん、名前負けしてるよ。」 と言って、芙佐子は走り去った。鉄平は帰っていった。鉄平が学生寮を出ると、窓から芙佐子が声を掛けてきた。 芙佐子「鉄平、錆びるんじゃないぞ、鉄平。」 と言って、芙佐子はうなずき、窓を閉めた。 『その翌日から、鉄平は、何度も大同銀行へ通った。だが・・三雲が頑として鉄平と会おうとしなかった。その頃、万俵大介に翻弄されていたのは、鉄平だけでなかった。阪神銀行角田支店長は、担当地域の農村に、万博道路が通ることが決まり、農地買取資金、数百億が国から流れ込む事になっていた。そして、その金を巡って、他行と熾烈な預貯金争奪戦を繰り広げていたのだった。そして、一月が過ぎ、石川社長との約束の期限が3日後に迫ったある午後、ようやく鉄平は頭取室に招きいれられた。』 鉄平は、綿貫千太郎(笑福亭鶴瓶)と話していた。 綿貫「あ、先ほど、当行の役員会議で、融資はしないということが決まりました。 鉄平は驚いた。 綿貫「当然の結果でしょう?」 鉄平「それは三雲頭取も納得されているんですか?」 綿貫「役員会議の最高責任者は、三雲頭取ですよ?」 鉄平「分かりました。また出直させてもらいます。」 と言って、鉄平は席を立った。 綿貫「万俵専務、私の言った事がご理解いただけましたか?決定は覆りませんよ?」 鉄平「失礼します。」 その夜、鉄平は、高炉建設予定地で一人佇んでいた。 鉄平は、阪神特殊製鋼の役員達と話し合っていた。 錢高「そうですか、やはり駄目でしたか。」 石川「鉄平君、残念ですが、約束の期限まで、あと3日です。資金が調達できないのなら、高炉建設は諦めざるを得ません。」 その時、鉄平に三雲から電話が入る。 鉄平「もしもし、鉄平です。キジ打ち?」 その頃、大介と中は、万表邸で話していた。 中「いやぁ、お父さん、やはり三栄銀行は予想以上に酷いですね。今や直系の三栄物産でさえ、メインを他行変えかねない状態です。」 大介「攻めるなら今だな。」 中「えぇ。」 その時、相子がやってきた。 相子「お酒にしましょうか?」 大介「うん。」 その時、お手伝いさんがやってきた。 お手伝いさん「旦那様、今、下に大亀さまがいらしたようです。」 大介「大亀君が?」 お手伝いさん「はい。」 相子「銀平さんは?」 お手伝いさん「ご一緒です。」 そして、相子は銀平と大亀を出迎えた。 相子「銀平さん、今日も安田様から婚約の催促のお電話が参りました。そうそうにご返事差し上げないと・・。」 銀平「僕は見合いをするとは言いましたが、結婚をするなんて一言も言いませんよ。」 相子「銀平さん・・。」 銀平たちは、リビングで待つ大介の元へやってきた。 相子「今更そんなこと言われても・・。」 大介「相子。」 すると、大亀が大介に挨拶をした。 大介「大亀君、どうしたんだ?」 大亀「はい。先ほど、電話がありまして、大阪池田支店、目標の25億を達成しました。」 大介「そうか、達成したか。角田支店長に電話をつないでくれ。」 すると、大亀の顔が曇った。 大亀「あの・・それが・・。」 銀平「連日の徹夜がたたって、亡くなったそうです。」 大介「そうか・・そうか・・死んだか・・そうか・・。原因は、持病の狭心症か?」 大亀「ご存知だったんですか?」 銀平「知ってて、あんな厳しいノルマを与えたんですか?」 大亀「彼は、支店長の中で最も忠実な男だったからな・・。」 中「銀行というところは、つくづく恐ろしいところですねぇ。預金確保の為に、行員の命まで奪うとは。大亀さん、我々もせいぜい気をつけましょう。」 大介「銀行にこんな過酷な戦争を仕向けたのは、君達、大蔵省の金融再編政策だろ?」 大介達は、角田支店長の葬式にやってきた。大介は行員達の前で話し始めた。 大介「諸君、我々は、この悲しみを乗り越えなくてはならない。一命を落として働き、目標額を達成した角田支店長の意思に応えるためにも、何としても、この金融戦争を勝ち抜いてみせようではないか。」 と言って、大介は、涙を流す行員の肩を叩いた。その光景を、遠くから、銀平、大亀たちが見ていた。 大亀「あなたのお父さんは、大した人だ。預金順位9位達成は、これで時間の問題です。この、角田支店長の死をバネにして、行員の一致団結を図る。こんな事は、誰にも出来はしません。」 銀平「兄さん、あの人には絶対適わないよ。僕は・・。」 その夜、銀平は、万樹子が待つ部屋にやってきた。 万樹子「急にどうしたの?こんなところに呼び出して。」 と言って、万樹子はビンタをして、銀平に抱きついた。 万樹子「電話嬉しかったわ。あたし、ずっと逢いたかったの。」 すると、銀平は万樹子をベッドに押し倒した。 銀平と万樹子はベッドの上で話していた。 銀平「君は初めてじゃないね?良いよ、お互い様だ。」 万樹子「わたし、結婚したら、良い家庭作りますから。」 銀平「あぁ、良い家庭を作ろう。」 翌日、鉄平と三雲はキジ撃ちの為、山に来ていた。 鉄平「先日、三雲さんに言っていただいた言葉で、目が覚めたんです。僕が本来大切にしていた気持ちに気付いたんです。だから、もう一度一から出直して、高炉を建てたいと思います。鉄鋼産業が、いつか世界と肩を並べられるような時代にしたいんです。その夢を実現させるために、高炉を建設しようと思ったんです。でも、いつしか資金集めに奔走しているうちに、高炉を建てること自体が目的となってしまい、あんな嘘まで付いてしまって・・。お恥かしい限りです。申し訳ありませんでした。」 と、鉄平は三雲に頭を下げた。 鉄平「でも、鉄は国家なりと言われている今、この狭い日本の中で、企業同士が足を引っ張り合う現状に、ホントに我慢できないんです。僕達が、高い技術力の製品を大量に世に送り出せば、帝国製鉄も、今の現状に胡坐をかかずに、技術革新に取り組むはずなんです。」 三雲「しかし、帝国製鉄が巨大資金を使って、真剣に技術革新に取り組めば、阪神特殊製鋼が潰される日が来るかもしれませんよ?」 鉄平「彼等に負けない技術を生み出す自信があります。もし、それで負けたとしたら、それは、仕方の無いことです。」 三雲「技術で負けたら、会社は潰れても良い。そういう事ですか?」 鉄平「はい。」 すると、三雲は笑った。その時、草むらの中から、巨大な猪が鉄平達の方へ向かってきた。鉄平は、間一髪のところで、銃で猪を仕留めた。 三雲「もしかしたら、僕は、君に背中を押してもらいたくて、ここに来たのかもしれませんね。何だか、自信が湧いてきました。鉄平君と一緒だと、理想実現の為に戦っていけそうです。」 鉄平「三雲さん・・。」 三雲「追加融資の件ですが、高炉建設とは別枠の名目なら、もう一度役員会議に提案できます。それで宜しいですか?」 鉄平「はい、ありがとうございます。ありがとうございます。」 と鉄平は頭を下げた。 その夜、大亀は、鉄平が高炉建設の資金を調達したと大介に伝えた。 回想。13年前、大介は万表邸の池の近くで、敬介と話していた。 敬介「お前は頭取として、鉄平の才能を支えてやれ。金を動かす仕事なら、お前や銀平にも出来る。だが、ものを作る仕事には、もっと大きな才能が必要だ。鉄平はお前よりも遥かに、うつわの大きな人間だ。」 回想終了。 翌日、鉄平は、阪神特殊製鋼の作業員達の前で話していた。 鉄平「この一ヶ月間、心配を掛けてすまなかった。しかし、資金は集まった。わが社の長年の夢だった高炉建設がついに実現する。加える式が6月の10日に決まった。」 その言葉に作業員達は喜んだ。 鉄平「君達のように、素晴らしい仲間と一緒に、高炉建設実現を喜び合うことが出来て、僕は本当に幸せです。どうもありがとう。ありがとう。」 すると、作業員たちは、鉄平を囲んで喜んだ。 鉄平「嬉しかった、いつまでもこの喜びが続く事を僕は望んでいた。」 閉じる↑
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